音楽は消えない

精神が少しずつ死んでいきそうです。

 

年度末、春先、この時期は例年特別なライブが多い時期です。

 

3/22、ハロプロのひなフェスが予定されていました。

開催叶わず、加入当初からの推しであるアンジュルム室田瑞希ちゃんが、無観客ライブの中卒業していきました。

ライブができたこと、それを生中継という形で私たちに届けてくれたこと、嬉しかったですが、やっぱりファンの声を直接届けることができない中での卒業に痛く寂しさを覚えました。アンジュルムで水色を振ることももうないのかな。タオルもTシャツももうお蔵入りかな。不完全燃焼感が否めません。だからこそ、実感が全くありません。

 

3/30、同じくハロプロこぶしファクトリーが解散コンサートを行いました。こちらも予定していた会場の無観客ライブ。

オープニングから絶対にファンの声が重なって一つとなる演出・選曲なんだろうな、と思わされて、生中継を見ながら終始泣いていました。推しの広瀬彩海ちゃんが最後の挨拶で絞り出した、「なんでこぶし組(ファン)がいないの…」という言葉にすべてが詰まっているような気がして。彼女らがこの日のためにどれだけのものを積み重ねてきたかがひしひしと伝わってくるライブであったがゆえに、こちらとしても悔しさが残りました。

 

5月、ハロプロの最年少グループ・BEYOOOOONDSのライブに2回行く予定でした。うち1回は彼女らがあこがれていた中野サンプラザ単独公演で。まだまだ伸びしろがある彼女らが、ひろびろとホールで歌って踊る姿を見たかった。こちらの公演も中止、延期を検討中となりました。

 

6月、年明けから楽しみにしていた超特急のツアー4公演に行く予定でした。5人体制となり初のツアー。DINERというタイトル通り、「おもてなし」のコンセプトを全面に出したツアーとなることが予告されており、毎年のこの時期のツアーをまたも最高更新してくれるものと思っていました。こちらも中止が発表されました。

 

4月に入り、職場がほぼリモートワークに切り替わりました。

私は場所で仕事とプライベートを切り替えるタイプなので、家にずっといるということは常に仕事がまとわりつく感覚に襲われることと同義です。1週間ほど切り替えがうまくいかず、悶々とした「仕事感」を常に抱えながらの自宅での生活となりました。

 

たまに買い物に行く時など、外に出るときは必ず音楽を聴きます。それが楽しみで、音楽を聴くために散歩する、なんてことも自粛前はよくありました。リモートワーク開始後はたまの買い物に付随する音楽にとても助けられています。

 

少し切り替えがうまくなってきて、久しぶりに溜まっていた録画やライブ映像を見てみました。不安に包まれる今の社会から切り離されているかのように、そこには「いつもの」音楽がありました。楽しかった。

SNSを見ても、音楽をいろいろな形で届けてくれようとしている人たちが大勢います。昔の音楽も、これから生み出される音楽も、ずっとずっと消えずに広がっていくということを今身に染みて感じています。

昔のライブ映像を見ても楽しいし、新曲がリリースされたらわくわくするし。音楽は過去も未来も消えずに残っていて、時空を超えて人々の心に触れていくんだなぁと。

 

そんな消えない音楽に、壊れそうな精神は今救われています。音楽を好きで良かった。期待していることがどんどんとなくなって気持ちが折れそうになるけれど、どんな時でもずっとそばにいてくれる音楽に頼りに頼って今は生きようと思います。

 

この時期が明けて、また音楽が鮮やかな色を取り戻すことができますよう。できることは、音楽を愛し続けること。それを行動にすること。

 

好きな人たちが音楽を発信することを辞めないでいてくれることに感謝して。

「日常」に戻って、穴

夢を見ました。

 

たまに見ていた地下アイドルのライブを見に行って(フェスのような形でした)、そこでMAJIBANCHのマネージャーさんにお会いしました。(同じ事務所のアイドルのステージを見に行ったという流れのようでした)

この事務所には共通のポイントカードがあるのですが、そのポイントカードをまじばんのものからこのグループのものに変えられるよ、と言われました。

言われるがままに、もう使う機会もないし、とカードを変更してもらい、そこに当たり前なのですがまじばんの名前がなくて、そこで初めて(夢の中ですが)めちゃくちゃに泣きわめきました。

 

ラストライブから一か月。ライブ中も、終わってからも、涙を一滴も流すことなく過ごしてきました。

遅れて受け取った特典の推しからの手紙を読んだときは泣きましたが、それでも失った実感はなく、そのまま私の「日常」に戻っていました。

 

もともと大手(私が通うのはハロプロと超特急)の現場が少ない時期であり、3月下旬まではライブ予定がない日々。そこに新型コロナの影響でライブがどんどんとなくなり、というのは予想外ですが、まじばんが抜けた私の日々は一か月もライブ間隔が空くのは当たり前なんだなとは思っていました。

ライブがない日々は、やっぱり少しぽやぽやと輪郭が薄くて、張りがなくて。オタク友達と会って映像を見たり話したりするのですが、それは輪郭をはっきりと取り戻してはくれないんだなぁと実感しているところです。

 

失ったものを実感するのは本当に難しい。失った後のものを見ることで一番実感するのだと思います。

 

これから私は、おそらく地下アイドルの現場に行くことはないのでしょう。そうすると、永遠にまじばんの穴を実感することはないのかもしれません。それでも、たくさんの私の「日常」を作ってくれていたものがないのだなと、ふと思いをはせるのかもしれません。

 

3月下旬にはアンジュルムの推しの室田瑞希ちゃんが卒業します。無観客ライブ、すごくすごく残念ですが、彼女が次のステージに進んだ姿を見たとき、またいろいろと実感するのだと思います。生中継を見ながら泣くのかな。でも実感はしないんだろうな。

 

次いでJuice=Juiceの宮本佳林ちゃんも卒業です。単独ライブはほとんど行ったことがなかったけれど、彼女のアイドルとしての生き様を尊敬しながら、毎回のパフォーマンスでは紫を振っていました。卒業ライブ、行けるといいな。

 

6月、超特急のアリーナツアーに乗車します。そこで一番穴を実感するのでしょう。すごく怖い。でもきっと、彼らの方が。

楽しみな気持ちもありますが、やっぱり複雑です。全力のものを受け取る準備だけはしておきたいと思っています。いろいろ考えても、いいよね。

 

穴を抱えながら日常を過ごす。穴はふさがることなく、忘れられたり思い出されたり。

消えていく好きな人たちと狂えない私

ずっとずっと推してきたアイドルのMAJIBANCHが、2020年2月14日をもって無期限の活動休止となりました。

 

加入当初から推しだった、アンジュルム室田瑞希ちゃんが、3月の公演での卒業を発表しました。

 

結成時から好きで推しだった、Juice=Juiceの宮本佳林ちゃんが、6月の公演での卒業を発表しました。

 

ずっとずっと好きでライブにたくさん行っていた超特急、休養中だったユースケくんが脱退を発表しました。

 

 

どうしてこんなに好きな人が目の前からいなくなってしまうんだろう。私がどうやって消えたらこんなつらい思いはしなくて済むのだろう。なぜ何度も何度も同じような境遇で胸を締め付けられなくてはならないのだろう。ずっとずっと考えています。

 

自分の好きな人たちが目の前からいなくなっていくのに、私はそれにとらわれずに私の人生を生きなくてはならない。

もっとあなたたちに狂えたらどれだけ楽だろうか。脱退のお知らせを、卒業のお知らせを、活動休止を、情報を知った直後に笑顔で仕事に戻れる自分に嫌気がさす。

情報を知って号泣して仕事が手につかなくなって早退してしばらく休んで寝込んで、ってなるまでに、あなたたちに狂って自分の人生をめちゃくちゃにしたい。でもそれができない「いい子」の自分が本当に嫌です。「人として」「正しい」のは今の私の生き方なのかもしれないけれど、好きになった人たちにめちゃめちゃに狂わされたい。狂えたらこんな渦巻いた感情をずっとずっと抱えながら仮面の笑顔で自分の人生を生きることもないのだろうに。

 

活動休止のラストライブも、実感がなくて、狂えなくて、いつも通り楽しんで、一滴も涙が出なかった。「いつも通り」というのはよいことなのかもしれないけど、それでも私はめちゃくちゃに狂って涙を枯れさせて人生に推しがいた証をそうやって刻みたい。

良いライブでした。アンコールがないのも、最近の曲を中心にやったのも、MAJIBANCHとしての衣装2着でやりきったのも、最後のみんなの顔も、全部良かった。楽しかった。でも私はそんな批評家みたいな言葉を残したいんじゃなくて。

 

ハロプロの二人の卒業も、ユースケくんの脱退も、お知らせを淡々と読んで一滴も涙が出ない。感情が死にすぎている。薄情なのか、麻痺しきっているのか、あふれるほどの感情を持ち合わせていないのか、もうわかりません。

 

多分私が狂うには大変に時間がかかるんだと思います。咀嚼が遅くて、浸透もぜんぜんしなくて、自分の人生をとても大事にしていて、全然人の人生の大きな変化を自分に落とし込む準備ができていない。悔しい。感情を外に出すには私の殻は厚すぎます。爆発できないからこそ、彼らの、彼女らの生き様が、私の中にずっと残って、呪いのように縛り付けます。

 

ハロプロ二人の彼女らの進む道が望んだ道であることも、MAJIBANCHが活動休止を全員で話し合って決めたことも、ユースケくんが超特急という枠から離れてゆっくり休養したほうが良いことも。理解はできるのに納得できない、でもその納得のできなさを感情に乗せて外に出してぶつけることもできない、ただただ何かおもりを抱えたままベルトコンベアーに乗って日々を進んでいくよう。

 

脱退のお知らせを知った後に、感情がずっと渦巻いて、座っているのになんだかめまいがしているような状態が続いています。それを爆発させるだけのエネルギーが私には足りない。

 

狂えねぇなぁと思いながら、明日も私は職場に向かうのでしょう。自分の人生を生きるのでしょう。狂えないことに気づかせてくれた推したちに呪われながら生きていく。

 

あなたたちが消える前から、私は狂っていたかった。

 

「どすこい!すけひら」に救われた日

(ネタバレの可能性があります)

 

どうも、オタ活に生かされているオタクです。

 

日常的な生活までもオタ活をガソリンとして生きているため、推しがいれば地方や海外へ行き、推しがコラボすれば化粧品を買い、推しが出演すればドラマや映画をチェックする、といった日々。

 

オタ活を抜きに、ということとなると、共感性羞恥のせいなのか世の中のドラマや映画がすこぶる苦手な私です。「なぜ金と時間を使って人が嫌な思いをするところを見なきゃならんのだ」という気持ちになってしまうので(それをフィクションと楽しめないだけのことだとは思います、残念!)、よほどのきっかけがないとドラマも映画も見ません。

 

今回は「よほどのきっかけ」があったので、「どすこい!すけひら」という映画を鑑賞してきました。なんのことはない、8号車として超特急4号車・タクヤさんこと草川拓弥さんの演技(と舞台挨拶)を見に行ってきたということです。

特に調べたりもしなかったので、「体形に悩む女子がスリムになったら憧れのアイドルとお近づきになっちゃって私どうなっちゃうの~~~!?!?!?!?」という映画というなんとも漠然とした認識で行きました。

 

鑑賞後の私「泣くかと思った」

 

要素としてはラブストーリー、コメディ、感動モノと盛りだくさん、なおかつそのボリュームを胃もたれさせずある意味すっきりとテンポよく魅せてくれる映画でした。

 

その中でも一貫してテーマにあるのが、「綺麗になる女の子のサクセスストーリー」…ではなく、「自分を好きになろうとしてみる女の子」でした。

 

体形のせいで、性格のせいで、嫌な出来事のせいで、環境のせいで、自分を嫌いになる要素なんていくらだってあります。自信をつけるより失う方が楽で早いんです。自信を持つということはある意味一人で立つことだから。

 

私も、ここ最近自分のダメなところばかり目について、外にむかっていく元気もないほど自分の中でひたすら沈む時間を過ごしていました。人と触れると自信のなさを露呈されるようで、何も言わずにただただじわりとHPが回復するのを待つ日々。

昔から自分に自信がなくて信頼していないから、自分のことを信頼して好意を持ってくれる人のことも信じがたい。特に何かあったわけではないので(家族にも愛情をかけて育ててもらいました)、たぶんいつの間にかそういう思考になってしまっているんだろうなぁ。

 

そんな思いを抱えた状態で見た主人公の綾音ちゃんがまぶしくてうらやましくて。最初は壁を無意識に作りがちで、一度信じてみたらやっぱりだめだったと泣いて、それでも中身を信じてくれる人に心揺さぶられて。

最後に彼女が選んだ選択とそれを告げる台詞、とっても強くしなやかだなと美しく映りました。まだまだ自信を持ったと断言はできないけれど、それでも自分を好きになる努力をしたいと。

 

自分が自分を好きでいることが、周りからはこんなにも魅力的に映るものなんだなと学びました。まだまだ自分に胸を張って生きることは難しいけれど、好きなところを見つける努力はしようかなと思えました。

 

超特急が歌う主題歌「Don't Stop 恋」の歌いだしが「感謝!感謝!マブダチに感謝!」なのも泣いてしまいそうになりました。

いつでも無条件でまわりにいてくれる人に感謝できる環境って素敵だなと。

 

劇中ではなんと超特急・タクヤさんとしての映像が流れたり、小物が超特急関連のものだったりと8号車だとなおさら美味しい演出も。

エンドロールの演出も素敵でしたので、ぜひ最後の最後まで見てほしい映画でした。

 

ほっと心をほぐしたいときに見たいマッサージのような映画で、このタイミングで出会えて本当に良かったと思っています。

 

超特急さん、草川拓弥さん、素敵な作品に出会わせてくださりありがとうございます。

またあなた方のおかげで世界が広がり、私の気持ちが救われました。

 

感謝の気持ちを残すべく。

#horaharadio vol.12 に寄せて(長々としたお礼と感想)

前回のブログをお読みいただいた方々、ありがとうございました。

思った以上にいろいろな方に読んでいただけたみたいで恐縮です。

 

その中で推しであるおららが属するクリエイターグループ(という表記で良いでしょうか)のhoraharetaメンバーのン丸さんと吉本ユータヌキさんにも読んでいただき、あまつさえ議論の材料にしていただけたとのことで、じんわりと喜びをかみしめているところです。

 

www.youtube.com 

 

horaharadioは毎回ゆるりと流しながらトークを楽しんでいるのですが、今回はオタクの目線からもブログの主(?)としても興味深くしっかりと聞かせていただきました。

そのお礼と感想を最近起きたことと共につづりたいと思い、再度ブログを開いた次第です。(書きながら長文になる予感しかしていません)

 

 あのブログを書いてからいろいろなことがありました。その中でも2つ、「好きなことを広げる・つなげる」出来事があったので、horaharadioの内容を踏まえたうえで記録しておきます。(感想というよりはhoraharadioに触発されて思い出したことをつらつらと書いています)

 

・職場で「好きなものの話」ができたこと

2年ほど前から、自分がハロオタ(ハロプロが好きなオタク)だと職場でぽつりぽつりと話せるようになりました。

初めは近しい先輩から。その先輩伝いにほかの先輩方へも。同僚や後輩と飲んだ時の話題でも。私がハロプロが好きなことはじんわりと広まっていました。

ハロプロは大手ですし、モーニング娘。の楽曲はどの年代の方にも通じます。先輩が多い私の職場においても「オタク」であることをカミングアウト(というと大げさですが)するにはちょうど良い入口でした。

その場で私の推しメンを画像検索してくれたり、リリイベがあったら誘ってくださいねと言ってくださったり、私の好きなものが心地よく受け入れられていくのを感じていました。

 

先日、どうしても行きたいまじばんのライブがあり、先輩に飲みに誘われた際に「19時には出たいのでそれまでなら」と答えたところ、「何、ライブ?」と聞かれました。

私「ライブなんですけど、ハロプロじゃなくて」

先輩「ハロプロじゃないの?なんてやつ?」

私「地下アイドルで、まじばんchっていうんですけど…」

先輩「いろいろ行ってるねぇ」

その後行きつけの居酒屋で飲んだ際にも、同席した先輩や後輩、親父さんとおかみさんにまでまじばんの説明をしてきました。先に離席する私に皆さん「楽しんでおいで」と声をかけてくれました。

後で聞くと、親父さんは私が離席した後にも「まじばん」の名前を繰り返して覚えてくれたそうです。

 

 オタクは受け入れられにくいだろうなと警戒心が強いあまりに、じわじわと伝えることしかできていませんが、ハロプロが好きな私も地下アイドルのまじばんが好きな私も、好きな人たちにはきちんと受け入れてもらえるんだなとすごく安心しました。

そして、自分が地下アイドルのオタクだと人に言えるようになったことにもびっくりしました。

おららが言うように、好きなものは発信すれば広がることを実感した出来事でした。

 

・先日の超特急のイベントと共に

2/11に横浜アリーナにてPERFECT VALENTINE(通称パーバレ)というイベントが行われました。このイベントは昨年も行われていて、出演者がiKON、RADIO FISH、そして超特急というラインナップ。

そして8号車にとって一種の節目のイベントでもありました。

昨年のパーバレは、超特急6人体制での初のオープンなイベントでした(男性ファン限定ライブが新体制初ライブではありましたが、それはかなりクローズなイベントだったので)

メンバー脱退発表前にチケットを取っていたので、どのような気持ちでライブを見ればいいのか最後までわかりませんでした。

当日のライブは楽しかったけれど、ボーカルが一人になって心配だとか、フォーメーションが変わってしまってきっと大変なんだろうなとか、今後ほかの曲はどうなるんだろうとか、変わってしまったこととこれから変わるであろうことを気にかけるばかりで、純粋にライブを浴びることができずにいました。

そして今年。6人体制から1年、ボーカルもダンサーも引き出しを増やして堂々と横アリに立つ姿を心から楽しむことができました。

去年はやらなかったバラード曲もしっとりと魅せ、これが対バンで出せるのかと改めて超特急の強みを感じました。

 

その数日前、まじばんは新曲と新衣装を発表しました。

私は仕事でどうしても行けなかったのですが、Twitterを見る限りまじばんが力強く新しい姿を見せてくれたことは伝わりました。

そして、まじばんメンバーもオタクもこれからのまじばんに自信しかない様子で、それを見て(何様かという言葉ではありますが)とても安心しました。

 

おららが「まじばんについて来てたら間違いないです」とツイートした時、やっぱりまじばんと超特急は似ているなと。

今の超特急もまじばんも、極上のものをすべてステージで出し切る姿勢がビシビシと伝わってきます。自分たちに自信があるのが、ステージを見上げるものとしてはとても気持ち良い。

そして、オタクやファンのことを信頼していて、それを伝えてくれる姿。

まじばんが「フロアはオタクのものだから」と楽しみ方を任せてくれる。そして対バンで毎回のように流れてくる「まじばんのオタクが自分の推しグループでも沸いてくれて嬉しかった」というツイート。それに対して「うちのオタクすごいんやで!」と誇らしげに語ってくれるメンバー。

超特急は、対バンでは2号車~7号車の紹介が終わった後に必ずリーダーのリョウガさんが我々8号車(ファン)の紹介もしてくれます。「7号車までが超特急じゃないんです、ここにいる8号車~!」と呼び掛けてくれる度に私たちのことを信頼してくれているんだなと嬉しくなります。

 

好きな人たちが自分たちを信頼してくれるって、こんなに嬉しいことなんだと。「好き」の先の「信頼」が現場に通い続ける理由の一つなのかもしれません。

 

 

信頼されているからこそ発信の仕方は間違えたくないし、間違えないように慎重になりすぎて好きを発信できなくなってしまったら本末転倒だし、とぐるぐるとまだ考えることも多いですが、私の好きな世界はどんどん広がってほしいという気持ちは忘れないでいたいと思います。

 

あと、薄々感づいてはいましたが、horaharadioってゆるりと話しているようでものすごく緻密に組み立てて配置された話題によって構成されているなと。

今回でいうとオープニングののらくら・しーた生誕祭の話、矢沢永吉さんのファンの話、ファンが「してくれる」こととアーティストの対応、そして本ブログの記事など、実にたくさんの材料を綺麗に配置した上でラジオを形作っているなと感じました。

ミーティングラジオということですが、きっときちんとレジュメがあるのですね。

 

私の人生の中でラジオというものにはあまり触れてはこなかったのですが、こうして人がいろいろと自分の内側を滲みださせるツールは味わっていてなかなか面白いなと思っています。

 

これからもhoraharadioで皆さまの人となりに触れることを楽しみにしております。

好きなものを好きと言ってみる

先日、推しの生誕祭が終わりました。

長年(と言っていいと思う)推してきた推しの生誕で、今まで以上に思うことがあったのでブログに残しておくことにしました。

 

私はオタクです。いわゆるアイドルとかアーティストとかが好きなオタクで、大手(ハロプロ)から地下アイドルまで推してきたし、いまだに各推しに会いに行きます(お願いだから日程被らないで)。

 

今回生誕祭があったのは、おそらく私のオタク人生で一番長く推してきている地下アイドルの「まじばんch(まじばんちゃんねる)」。ニコニコ動画出身の4人組の女性地下アイドルです。

 

www.majibanch.com

 

ニコニコ動画の踊ってみたカテゴリをずっと見てきた中で、その枠を超えて活動し始めた時から今に至るまでずっと現場に通っているアイドル。

踊ってみた出身だからこそのキレのあるダンスと飾らないキャラクターで、オタクをいつも楽しませてくれています(あとオタクが勝手に楽しんでいるのも大いにありますが、それを暖かく「フロアはオタクのものだから」と受け止めてくれる寛容さもあります)。

 

私の推しはその中でもブルー担当「のらくら」。私は「おらら」と呼んでいます。

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(顔綺麗じゃない?眼鏡は伊達です)

元OL(正社員)で2018年5月までまじばんと掛け持ちしていたという元二足の草鞋アイドル。今はモデルやカフェ手伝いをしながらのアイドル活動です。

交互浴好きが高じてそれ関係のイベントに講師として出演したり(最近は銭湯界隈でも有名らしい。銭湯界隈なんてあるんやな…)、好きなバンドのCIVILIANのライブに行ったりと好きなことを発信する力もある。

話してみるとサバサバしすぎていて自分でも男に生まれたかったと何度も公言するほど。推しではありますが気取って話したり緊張したりということはなく、毎回のチェキ撮影でざっくばらんに話せています。

 

そんなおらら、1月6日生まれなので同じく1月生まれのメンバー・しーた(リーダー・赤色)との合同生誕祭が先日行われました。

まじばんの生誕祭では生誕メンバーにそれぞれソロの時間があります。好きな曲を歌ったり、メドレーにチャレンジしてみたり、懐かしの踊ってみたをしてみたり、使い方はそれぞれに完全に任されているので、オタクとしても毎回楽しみにしているコーナーです。

おららは歌唱に徹することが多いので、今年の生誕祭で歌う歌を予想しながら当日を待っていました。

 

話は全く変わり、さかのぼること2017年5月。

私は急にダンス&ボーカルグループ「超特急」にドはまりしました。

急に、というのは沼落ちスピードからして、ということですが、周りのオタクが徐々に超特急にはまり、あれもいいよこの曲もいいよと発信し続けていたので、じゃあちょっと聞いてみるかと思ったのがきっかけです。

なので多分百合の花に囲まれて死ぬ方式でじわじわと自分の体内には超特急が蓄積されていたので、実際にはそんなに急にではなかったんだと思います(ライブに行き始めてからの乗車回数は超特急で増えていきましたが)。

 

あまり自分のことは他人にたくさん話さない性分ですが、いかんせん推しであるおららと会う回数は多いので(地下アイドルはいつ何時もライブをしている)、おららといつも通り話すうちに超特急の話をすることもありました。

最近はまっててね、こういう曲があってね、これは聴きやすいと思う、CDあるから差し入れであげるね、聞いてみてね、そんなやりとりを1年ほどはしていました。

だんだんとおららも自分から超特急を検索してくれるようになり、あげていないCDの曲を聞いたよとか、この振り付け覚えたよとか、振り付けの仕事の時に参考にしたよとか、おららから超特急の話を聞くことも増えました。

11月に3rd album「GOLDEN EPOCH」がリリースされ、いつものようにおららに差し入れをしてぜひ聞いてねと言いました。おららはリード曲「need you」のMVも見てくれていて、好きな曲だと言ってくれました。

SSA公演がある話をすると行きたい、調整してみる、と言ってくれました(実際は体調不良で行けなくて泣くほど悔しかったと後日報告がありました。申し訳ないけど泣くほど好きになってくれたんだと少しうれしかった)。

リアルタイムで超特急を追いかけてくれるようになり、番組や曲の話も、ほかの8号車とするみたいに話すようになりました。

 

そんなおららが、生誕祭のソロコーナーでは4曲歌いました。

1曲はソロ曲である「レゾンデートル」。本人はアイドルに向いていないと言っており、はたから見ていてもいわゆる「アイドルらしいアイドル」ではないと思いますが(ここで言うアイドルは世間的に見てのことです)、その彼女の抱えるダークさを表現した歌です。歌詞の漆黒に近いような闇、それを切り裂くような歌声で叫ぶように放つこの曲はおららにしか歌えない曲だと思っています。人間臭い、「アイドル」らしくない曲です。

音源は上がっていませんが、本人が歌詞をつぶやいていたので載せておきます。

 

 

4曲目はeddaの「ループ」。

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勉強不足で知らなかったのですが、透明な歌声と少しの悲しさがおららに合っていて、でもレゾンデートルとは違って少しだけ前を向いていて、今までのおららとは少し気持ちが変わったのかなと思いました。「…なんて」と歌うおららの笑顔の明るさが忘れられません。

 

1曲目のレゾンデートルの後に、おららは手紙を読みました。おららの生誕祭では初めてのことでした。

 「私たちがいなくても世界は回るし、みんなそれなりにハッピーな日々を送っているかもしれない。それでもまじばんには、みんなが必要だし、みんなのいるここが、まじばんの居場所です」

 

そう言って歌いだした2曲目は、超特急の「a kind of love」でした。

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この曲は、歌うと予告されていました。それでも、単純に「好きだから」ではなくて、「好きで、歌詞をかみしめて、自分たちのことに照らし合わせて、それでいて伝えたいから」とこの曲を選んでくれたことに胸がいっぱいでした。

この曲は超特急が6人体制になってから初めての楽曲。8号車としても不安や戸惑いが大きくて、そんな中でも必要としていると言ってくれて、前を向いてくれて、居場所だと言ってくれた超特急にどれだけ安心したことか。そのことを思い出して、その曲を推しが大事な生誕祭で歌ってくれたことを本当に嬉しく思いました。

 

そして3曲目は、同じく超特急(ウルトラ超特急)で「Starlight」。

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まじばんはニコニコ動画出身のアイドルです。踊り手時代とは違ってしまったから、現場の雰囲気が変わってしまったから、そういって離れてしまう人たちを何人も見送ってきました。

それでも、「変わらないものはここに」あるし、結成した時に感じた光はいつまでも彼女たちの背中を押しているし、思い出す大切なものは今でもあるんだろうと感じさせてくれました。

この曲は、超特急が6人体制になって初めてのツアー「Sweetest Battle Field」にて全公演で披露した楽曲。東京と神戸でセトリが変わってもこの曲が変わらなかったのは、6人体制になってもなお変わらないものがあるとの彼らのメッセージなのでは、と感じ取った8号車もいたようで、私もそれに共感しました。

超特急にとって大事な曲が、推しにとっても大事な曲になったこと、嬉しく思っています。

 

おららは好きなものを好きと大きな声で言う人です。そして仕事にも繋げるし、何より好きなことを話しているおららは本当に楽しそうです。今やそんなおららと好きな「超特急」を共有できることが嬉しくてたまりません。

私の超特急の推しはカイくんです。カイくんもまた、好きなものを好きと大きな声で言い、仕事に繋げる人です。ポケモンK-POP、ラジオなどその「好き」の幅も広ければ「好き」を仕事に繋げる力も非常に強い人です。好きな仕事をしているカイくんは本当に楽しそうに笑うし、私もそんなカイくんの笑顔が大好きです。

 

私は「好き」を共有するのが怖いと思ってしまうタイプです。「好き」を否定されたらどうしよう、好きであることが世間的にマイナスだったらどうしよう、裏で何か言われていたらどうしよう。いろいろと考えてしまいます。心配性であり、臆病です。

実際、オタク以外にアイドルオタクだと言えたことは少ないし、好きなものについて話して見たらその場で否定的な態度をとられたことだってあるし、そういったマイナスの経験が少しずつ積み重なって消えなくて、声を上げることができなくなっていました。

 

ただ、今回の生誕祭で思ったことは、もしかしたら「好き」と言うことはプラスに働くのかもしれないということです。

おららは8号車になってから超特急のことをTwitterでもよく話すようになりました。生誕のBGMは、おららチョイスの曲はすべて超特急でした。

おららの影響で超特急を聞くようになったまじばんオタクがいました(ガリゲーchまで見てくれてありがとう)。

生誕祭でやった曲を「良い曲だった」と感想をくれたオタクがいました。

人が「好き」と言うことは、少なからずポジティブな輪を広げることになるんだなと実感できました。

 

私にはまだまだ怖いけれど、好きなものはとことん好きだし、追いかけるためには労力はいとわないし(超特急の初現場はTrans Nippon Express三重公演でした)、好きな人たちには幸せになってもらいたい。その想いはほかのオタクと同じようにあると思っています。

 

だから、推し達がそうしているように、私も少しだけ声のボリュームを上げて「好き」と言っていいのかもしれない。もしかしたら、それで「好き」の輪が広がるのかもしれない。誰かの人生が少し明るくなるのかもしれない。誰かに陰口をたたかれることがあっても、それをかき消すボリュームで「好き」と叫べばいいじゃないか。

それを教えてくれたのは、やっぱり好きな人たちでした。

 

おらら、大事な生誕祭で超特急を歌ってくれて、たくさんの人に届けてくれてありがとう。これからも「好き」を発信していってください。

超特急、走り続けてくれていてありがとう。あなたたちのおかげで世界が広がったし、少しだけ声を出してみる勇気をもらいました。

 

好きなものを好きと言ってみる、そんな力をもらったことを覚えておきたくて、ブログに書き記しておきます。